2024.4.09

NEWS|

  • 鮒鶴京都鴨川リゾート

【鮒鶴京都鴨川リゾート】リニューアル プレオープン レセプションを実施しました

鮒鶴京都鴨川リゾートは2024年3月、15年ぶりの大規模改修を経てリニューアルオープンしました。外観は完成当時の美しく風格ある佇まいが蘇り、内装は現代のニーズに合う快適なパーティー空間&レストランに。この記事では、ひと足早く開催した「リニューアル プレオープン レセプション」の様子を、鮒鶴5代目オーナー・田中 博氏のお話を交えてレポートします。

<目次>

1.“鮒鶴150年の歴史”を体感する一夜

2.完成当時に近い外観を復元――「昔の鮒鶴が蘇った」(田中氏)

3.現代のニーズに合う明るく開放的なバンケットに

4.知る人ぞ知る鮒鶴の名作インテリアがより身近に

5.結び|文化財を守るということは、私たちの生活に生かすこと

 

“鮒鶴150年の歴史”を体感する一夜

 

高瀬川の桜の蕾がほころび始めた3月中旬の夕暮れ、木屋町通の一角に大勢の人が集まりました。鮒鶴京都鴨川リゾートのリニューアルオープンに先駆けて、プレオープン レセプションにご招待した顧客やメディア関係者、近隣の方々です。
100名を超える招待客の熱気に包まれて、芸舞妓による祝舞でレセプションがスタート。リニューアルしたグランドボールルームの窓外に連なる東山を借景に、あでやかな伝統芸能がレセプションに華を添えました。続いて鮒鶴5代目オーナー・田中 博氏とVMG HOTELS & UNIQUE VENUES 代表・他力野 淳がトークセッション。詳しくは後ほどご紹介しますが、鮒鶴の歴史を知り、文化財の利活用についてあらためて理解を深めるきっかけとなった素晴らしいお話でした。

ここで鮒鶴京都鴨川リゾートの歴史を簡単にご紹介します。前身は、明治3年(1870年)に創業し大正から昭和に隆盛を極めた老舗料理旅館「鮒鶴」。平成20年(2008年)にVMGが預かって耐震補強とリノベーションを行ない、レストラン、パーティー、結婚式の運営を開始。15周年の節目となる令和6年(2024年)、約2か月半にわたって内外装の大規模修繕を行い3月16日にリニューアルオープンいたしました。
トークセッションの後は招待客がフリースタイルで館内を回遊。昔のレシピに沿って調理した「鯉の飴煮」など往年の味を堪能したり、料理旅館が完成した当時の写真や調度品を鑑賞したりと、鮒鶴150年の歴史を体感するような一夜でした。また、昭和初期に京都初のビアガーデンが開かれたという最上階テラスに一夜限りのナイトラウンジがオープン。能登・輪島市門前町にある「ハイディワイナリー」のワインを振る舞って、ささやかな復興支援をさせていただきました。

さて、そんな鮒鶴京都鴨川リゾートの大規模リニューアルの主なポイントは2つ、外観と内装です。詳しくご紹介していきましょう。

 

完成当時に近い外観を復元――「昔の鮒鶴が蘇った」(田中氏)

 

鮒鶴京都鴨川リゾートの外観は、リニューアルによってデザインが新しくなったかというとそうではありません。というのも鮒鶴は、その歴史的・学術的価値の高さから平成24年(2012年)に国の有形文化財に登録されており、文化財保護法下にあるからです。そのため外観は意匠を変えることなく足場を組んで壁と屋根の塗装を塗り直し、古くなった雨樋を交換するなど長く活用するための補修を行いました。
リニューアル後の外観について、昭和30年生まれの鮒鶴5代目オーナー・田中氏は「昔の鮒鶴が蘇ったようです」と目を細めました。「この木屋町通は明治から昭和初期まで京都のメイン通りでして、その頃からの古い方が今も商売されているので昔の雰囲気が保たれています。鮒鶴もこうして、完成当時に近い外観を復元していただいて嬉しく思います」(田中氏)

鮒鶴が現在の場所に完成したのは大正14年(1925年)。その9年後に新館を増築し、南北に連なる木造五層楼閣建築の堂々たる佇まいの料理旅館に。地元の方は「鮒鶴さんは京都の憧れなんですよ」と言います。そんな鮒鶴をしっかり守っていきたい、という熱意が鮒鶴5代目オーナー・田中氏のお話からひしひしと伝わってきました。
トークセッションでは他にも「鮒屋の鶴さん」と呼ばれた初代のエピソードや、200畳の宴会場で200名を超える宴会や結婚式が行われた料理旅館時代の話が飛び出し、鮒鶴の歴史認識を深めるきっかけに。別室の展示スペースでは、大広間にお膳と座布団が隙間なく並んでいる当時の宴会風景の写真や、ラジオなどのアンティークな調度品に、高齢の方から若いカップルまで興味深そうに見入っていました。

 

現代のニーズに合う明るく開放的なバンケットに

 

リニューアル2つ目のポイントは「内装」です。鮒鶴京都鴨川リゾートには3タイプのバンケットがあり、宮大工が手がけた「折り上げ格天井」などの伝統的な建築技術が創建当時のまま残っています。文化財としての価値が非常に高い空間ですが、それゆえの課題もありました。
たとえば写真撮影に欠かせない光量の問題。天井高5メートルを誇る3階バンケット「グランドボールルーム」は鴨川に面して連なる東側の窓から自然光がたっぷり入りますが、夕刻や雨の日は写真撮影に必要な光量が足らず、宴会のスナップ撮影カメラマンは苦労したといいます。そこで今回のリニューアルではシャンデリアの周囲に天井埋込型LEDダウンライトを追加し、さらに壁際の床からスリット型間接照明で壁全体を照らして室内光量を大幅に増量。その結果――

「明るい!」「こんなに広かった?」との声が会場のあちこちから聞こえてきました。照明が増えただけではなく、絨毯もダークレッドからシャンパンゴールドに変わったため空間が広く明るく感じます。また、独立していたホワイエをバンケットと一体型にしたため開放感が生まれ、100名規模のパーティーでも参加者同士のコミュニケーションが活発に進んでいました。

 

知る人ぞ知る鮒鶴の名作インテリアがより身近に

 

参加者同士の会話が弾む一方で、「よく見たらあの模様、桜の花びらだよね」と、天井のアールデコ調のシャンデリアを見上げてスマホのカメラを向けるグループも。鮒鶴京都鴨川リゾートには随所に大正〜昭和期のアンティークな調度品が点在していますが、リニューアルして館内が明るくなったことにより、知る人ぞ知る鮒鶴の名作インテリアに目がとまりやすくなったのです。なかでも2階バンケット「ギャラリールーム」の大きな天井画には一見の価値が。
2階ギャラリールームの天井画は、明治〜昭和初期の日本画家・古村大雲の作品で7匹の鯉が描かれています。観る角度によって窓外の鴨川の水の流れが天井画に映り込み、まるで鯉が悠々と泳いでいるようだと評される名作ですが、天井の意匠に課題がありました。2間続きの部屋をつないで1間にリノベートしたため、天井の半分は格子天井で、もう半分は網代天井のままだったのです。そこで今回のリニューアルでは全面格子天井に統一、天井画がより引き立つモダンな空間になりました。

さらにギャラリールームは、絨毯や壁材のカラーリングをシャンパンゴールドに、ホワイエにバーカウンターを新設するなどの全面リニューアルを実施。明るく開放感がありながらもゲストとの距離が近い、結婚式の披露宴や小規模パーティーに最適なバンケットに生まれ変わりました。
15年ぶりに大規模なリニューアルを行い、美しい外観と快適な空間を兼ね備えた鮒鶴京都鴨川リゾートは2025年、築100周年の節目を迎えます。京都有数のユニークベニューの新たな歴史が始まろうとしています。

 

結び|文化財を守るということは、私たちの生活に生かすこと

 

2024年3月中旬に開催した、鮒鶴京都鴨川リゾート「リニューアル プレオープン レセプション」の様子をレポートしました。結びに、鮒鶴5代目オーナー・田中氏のお話の中で印象に残った言葉をご紹介します。

「京都の鮒鶴を、大勢の方に楽しんでいただきたい」(田中氏)

築100年近い文化財を受け継ぎ守っていくことは並大抵のことではありません。そんな田中氏が発する言葉だからこそ重みがあります。文化財を守ってただ鑑賞するのではなく、今を生きる私たちの生活やさまざまなシーンに生かすことがいかに大切かーー。文化財保護には、時代に必要なリニューアルを重ねて快適性を高め、生活に生かし続けるという重要な役割があることを再認識しました。

今回のリニューアルでは完成当時に近い外観が復元され、バンケットが明るく開放的に生まれ変わったほか、1階レストランには鴨川と東山を眺めながら食事を楽しめる個室が増えました。初夏から夏の間は川床のテラス席で、美しく復元された外観を愛でながら涼をとることができます。また最上階の挙式会場はグリーンを配置し、和装はもちろんウエディングドレスも映えるオーガニックな空間になりました。
より美しく、より快適に生まれ変わった新しい鮒鶴京都鴨川リゾートへ、この機会に足を運んでみてはいかがでしょうか。